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レポート:シネマエチュード/Report: Cinema Etude
2024.01.20

レポート:シネマエチュードReport: Cinema Etude

シネマエチュードCinema Etude

今年度のKINOミーティングは、過去のワークショップ経験者に向けて、ふたつの新しいワークショップを開催しました。
ひとつは夏に開催された「KINOローグ」、もうひとつは先週から始まった「シネマエチュード」です。
今回のワークショップ「シネマエチュード」では 、参加者たちは自身の経験を用いて 、フィクション作品の中で“他者”もしくは“自分”を演じます。(運営スタッフ:鄭禹晨)

シネマエチュード/Cinema Etude
シネマエチュード/Cinema Etude
シネマエチュード/Cinema Etude

前半、参加者たちはゲームをとおしてウォームアップをしたり、決められたセリフから演劇を作ったり、即興力を活かす練習などをしました。
後半は、グループに分かれて、「再会」をテーマにそれぞれの経験を共有し、即興の演技手法を用いて「再会」シーンの再現にチャレンジしました。
他者または自らが自身の経験を再現したプロセスを通じて、参加者たちからは「当初の出来事を別の視点から見ることができたようだ」「それほど気にしなくなった、スッキリした」などのフィードバックが聞こえてきました。
活気に満ちた、笑い声の絶えないDAY1では、参加者たちの演技に魅了されました。次回のDAY2では、グループごとにシナリオとキャラクターを創作して、撮影へ向けたリハーサルを行います!

DAY2では、グループごとにシナリオとキャラクターを創作しました。前半は、まず各グループ内でそれぞれの「再会」の経験を共有して、そのなかから一つのエピソードを選びました。その後、「もし再会した2人が一緒に映画を観に行ったとしたら、上映前の5分間にどんな会話をするか」という設定に沿って、シナリオを組み立てていきます。
後半は、実際の映画館のように背景をセッティングして、リハーサルを行いました。各グループはお互いに撮影や録音を担当したり、モニターに映るそれぞれの演技を集中して見ていました。演じている二人の会話の「間」や些細な表情の変化など、すべてに目が離せません。参加者たちは、お互いの演出にフィードバックをして、その後さらにブラッシュアップを重ね、DAY3の本番撮影に臨みます。

DAY2/
DAY2/
DAY2/

DAY3は本番の撮影です。都内にある試写室を借りて、参加者たちは自身の経験から生まれた「再会」に関する5つのストーリーを撮影しました。
今回の撮影は、どのチームも1カット、しかも10分くらいの長回しです。そのため、台本を丸暗記するよりも、現場で集中して、キャラクターをベースに即興で演じることが重要になります。
早朝に現場に集まり、各チームでリハーサルと最後の調整を行った後、本番に入りました。限られた撮影時間の中で、各チームで2、3回ほどしか撮り直す機会がないのですが、参加者たちは要点をおさえており、最終的なテイクでは明らかな進歩が見られました。また、参加者たちは自分たちのチームの演技だけではなく、他のチームのエキストラや撮影、録音スタッフも担当して、協働で5つの作品を完成させました。
最初は緊張感と不安が漂っている雰囲気でしたが、撮影が終わった瞬間に、現場から拍手が鳴り響き、全員が笑顔を見せました。DAY4の上映会では、5つのストーリーが繋がり、どのようなオムニバスの作品が紡ぎ出されるのか、とても楽しみです。

DAY3/
DAY3/
DAY3/